友達と会えない、思う存分外で遊べない――。能登半島地震の被災地では、学校などの再開のメドが立たない地域もあり、在宅避難の子どもにも大きな負担がかかっている。保護者も子どもとともに家にこもり、孤立している人も少なくない。そんな親子がストレスを発散し、つながれる場を作ろうと、石川県七尾市で母親グループが動き始めた。
「外にめっちゃ出たかった」
気持ちよく晴れた11日、同市の能登歴史公園の芝生広場に、笑い声が響いた。小学生の親子を中心に計100人ほどが集い、子どもたちは思い切り走ったり、ボールを蹴ったり。大人も近況を語り合って笑顔をみせていた。
「外にめっちゃ出たかった。地震後、初めてこんなに遊んで疲れたけど、楽しい」
そう声を弾ませたのは、5人ほどでサッカーをしていた中学1年の男子生徒。自宅周辺は泥やがれきが多く、外で遊べない。学校がないので自宅でゲームをして過ごす時間が長くなっているという。小学1年の男子児童は「友達と会いたい。早く学校が始まってほしい」。
座って友達と話していた中学3年の女子生徒はこう話す。「外は危ないからダメと怒られるけど、家でゲームをしていると『外に行け』と怒られる。どこに行けばいいの?」
子はイライラ、親もストレス
外遊びを企画したのは、七尾…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル